2010年8月29日日曜日

ブラストビート紹介記事


■将来に希望を感じられない若者を、音楽ビジネスで蘇生させる!

10代の若者たちに音楽プロダクションを経営させる。

それが、世界4カ国で始まっている「ブラストビート」のソーシャル・アクションだ。

創業者のロバート・スティーブンソンは、90年代後半から若いバンドを対象としたライブ運営をアイルランドで開始した。

2003年には、高校生への社会教育プログラムとしてのブラストビートを開始。

2006年にアメリカ、2007年に南アフリカ、イギリスに進出し、2007年、2008年にはアイルランド・ダブリンにて世界大会を開催した。

企業スポンサー、社会起業投資家、政府等の資金支援を得て、現在まで200校以上の高校、専門学校にてプログラムを運営した実績がある。

ロバート・スティーブンソンは、プロデューサーとして、音楽・エンターテイメント業界で25年の豊富な経験を持つ。

母国アイルランドで飲酒や麻薬などに走る若者も多いという現状を憂慮した彼は、同世代のバンドを発掘、ライブを運営する事業そのものが若者に自己実現の貴重な機会を与えることを確信し、2003年にブラストビートを創業。

14万人を超える10代を動員、通算500回以上のライブを開催した実績を評価され、2006年に「アイルランド社会起業家賞」を受賞した。

高校生向けの社会教育プログラムを行う社会起業家として、20098月に来日、日本での展開を訴え、世界で5番目として日本でもブラストビート活動が始まった。

(※以上、ブラスビート日本のサイトから引用)

ブラストビートでは、10代自身が学校の教室で音楽会社を作る。

好きなバンドを探し、ライブハウスでコンサートを開催する。そのためには、イベントの広報や社長など、スタッフ全員に肩書きがあり、責任を負う。実際の仕事とまったく同じであり、社会の仕組みを教育に取り入れたものだ。

「非行やおちこぼれの烙印を押され、落第寸前の子もいた。本当は力があるのに、それに気付かないまま学校をやめていたかもしれない」

「こんな学校に来るのは嫌だった。でも、ブラストビートができたおかげで、みんなが輝けるようになった」

「ブラストビートに出会えてよかった。やることを与えてくれるし、責任も与えてくれる。酒飲んでふらついてるヒマなんてないよ」

NHKの取材によると、イギリスでブラストビートを始めた高校生たちが、そうコメントした。

■日本でも始まっているブラスビート

NPO法人ブラストビートの代表理事・松浦貴昌(31歳)は、こう言う。

20097月にNHKのテレビ番組を見てアイルランドの社会起業家ロバート・スティーブンソンさんについて知ったのが、すべての始まりです。

彼は学校にも行かなかった10代の若者たちに音楽イベント会社を作らせ、売り上げをNPOなどに寄付するという教育プログラムを始めていて、まさしく自分の人生と一緒だと思いました。

私自身、16歳~26歳までバンドマンをやって、その後14ヶ月間ビジネスを勉強し、マーケティング会社を立ち上げる傍ら、NGO・国際協力をしてきましたから。

そこで日本でブラストビートの立ち上げに動こうとロバートさんにメールを出し、昨年8月に日本でロバートさんとブラストビートの全社戦略をやっている日本人と会い、有志で事務局を立ち上げたのです。

アイルランドでブラストビートを運営している英語のマニュアルを翻訳するために翻訳ボランティアをネット上で募集し、90人近くが参加して200ページを超えるマニュアルを翻訳し、日本の教育事情にあったものにブラッシュアップするマニュアル改訂プロジェクトを始めました」

(雑誌『オルタナ』でのインタビュー記事より)

インターネットには、会社経営や業務内容のマニュアルがあり、それをスタッフ間で共有しながら仕事を進める。

会社設立後は、ライブイベントを開催し、そこでの入場料やチャリティの収益の一部を社会貢献NPOに寄付する。どんなバンドをブッキングするのか、どこに寄付するのかなど、運営に関わるすべては、10代のスタッフ自身が考え、決定する。

ロバートは言う。

「今、世界で最も使われていない資源は、10代です。大人は彼らの責任を持たせることも信頼することもありません。でも、彼らに責任を与え、機会を与えれば、彼らは真剣に良い仕事をしてくれます。私は若い人たちが仲間たちと一つに結びつき、世界を変えるところまで導きたいのです」

■起業家精神と創造性を、教育の基本にしよう!

20094、世界経済フォーラムにおける「グローバル教育イニシアティブ報告」で、ロバートはこうコメントした。

BlastBeatは、音楽やマルチメディアを利用し、起業家の若者が積極的に社会を変革させるために権限を与えられて働ける世界を作っている。イギリスにおけるBlastbeatは、チャリティ教育団体として登録されている(登録ナンバー01136121)。

私たちの使命は、それらの権限を与えられるような経験のない若者に対して、芸術と起業家精神で教育開発を奨励することによって自立した組織を作る機会を提供し、創造的な起業家やアーティストとしての可能性を実現させることに役立ってもらうことで、若者をサポートすること。

Blastbeatは、若い人たちが自分の意思決定と行動を介して社会的相互作用、チームワーク、創造、ビジネススキルの基本を学べるように、社会起業家精神と創造性の両方を身につけられるコミュニティを世界中に構築している。

起業家教育には、将来の社会に備えて人的資本を開発することが不可欠である。それには、起業家精神を既存の教育に付け加えるだけでは十分ではない。それがきちんと動作するようになるには、起業家精神を教育の中心にする必要がある。

そこで、すべての教育機関は21世紀の手法やツールを採用する必要がある。

問題を解決するために必要な創造性、革新性を身につけるには、『箱から出して考える』能力を開発できるのに適切な学習環境を整わせなければならないからだ。

私たちは将来のために、自立した個人を育てられるような起業家精神を学べる学校や大学を必要としている」


音楽と社会起業家が生まれる場所

www.blastbeat.org

http://www.youtube.com/user/BlastBeatUKp/u/0/0lVp53Onibo

クリエイティブ青少年社会的ネットワーク

www.blastbeat.tv

2009年8月に来日した時のレポート

http://www.glijapan.eu/news/?p=545


文責:今一生



※この原稿は、20109月末時点のものです。

最新情報は、下記の公式サイトでご確認ください。

http://blastbeat.jp/

※社会起業支援サミット2010 in TOKYOは、2010103日開催。

ご予約・お問い合わせは、下記ブログ記事へ。

http://ccc-action.blogspot.com/2010/09/2010-in-tokyo_11.html

予約時に上記へのリンクをtweetされた方には、サミット出演の社会起業家インタビューをまとめたPDFデータをメールで後日、送ります(下記は短縮URL)。

http://ben7.jp/aace

※なお、この記事へのリンクは自由です。

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